飯能高校国語科のMr.Sです。
1年次言語文化では、芥川龍之介の『羅生門』に取り組んでいます。
全国の高校生が取り組んでいる作品です。
今回は、生徒の初発の感想を記事にまとめてみました。
どの生徒の感想もとても読み応えがあり、大変興味深く拝見いたしました。
今回はその中から4名の生徒の初発の感想を取り上げます!
『羅生門』
1時間目:文学史、『羅生門』舞台設定の確認
2時間目:全文を読み、感想を記入【本時】
→文章表現に注目してくれました。本文を引用しつつ、どの部分からそれを感じたのかを書いてくれています。(本文に根拠を持つことはとても大事です)
語りの部分にも注目してくれています。このあたりの効果は授業を進めていくなかで一緒に考えていきましょう。
→「自分が持っていた正義感がこの荒廃の時代にどれほど無意味でくだらないものなのかを悟り」という部分、とても面白いです。下人が引剥ぎを行うまでの心理の流れを、本文に即して、一緒に考えていきましょう。
→確かに、根は優しいかもしれません(少なくとも悪くはないかもしれないですね)。老婆の論理は、下人にとって衝撃であり、人生を変えるような価値観だったのかもしれません。男も老婆と同じような言葉を返しているという気づきもとても良いですね。
→主人公に生きるかの選択をせまることによって、「生きる」とは何かを浮かび上がらせ、読者に迫ったという考えはとても面白いですね。主人公の今後についても想像力を働かせて、一緒に考えていきましょう。
今後も生徒の授業時の感想を取り上げていきたいと思います。
高校生が考えたことや、授業の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。